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胸の奥鍵盤白黒黄色赤
薄紫色探してるふたり
球体ピアノ眠り醒める
ルードヴィヒさながら
覚める覚めるライオン
ころころ空中へ浮いた
ああほら巨人がくれた
純白機会仕掛けの両翼
ぼくは神官の女の子と話をしていた
連なる山に囲まれた砂漠のど真ん中
忘れられたような聖地に優しい記憶
彼女はぼくに何を言おうとしてる?
ぼくはがりがり痩せこけて心は砂さ
おぼろげにみえる山脈はおかあさん
象たちが生涯を終えに行くというよ
はばたく象の羽と同じ仕組みなのさ
ああぼくはおまえと会話がしたいよ
羽よ羽よ空中の痕跡よ砂漠に降る雪
おかあさんおかあさん教えておくれ
彼女はぼくに何を言おうとしてる?
星がみえたらなづけよう
星がみえたらきみの名前
星がみえたらとなえよう
星がみえたらきみの名前
星のない街に雪降る様に
星のない街に夢見る様に
星のない街に星描く様に
星のない街にきみの名を
例のあの森のあの木の近く
ふたりでつくった秘密基地
きみはでもどこか忘れてて
いつもぼくが連れて行って
やらないとならない羽目だ
あのときあすこは薄斑色の
靄に隠れてわくわくしたね
きみがどうしてと言うから
ぼくはあすこに火を点けた
どうしてなんて約束にない
きみがどうしてと聞くから
ぼくは二度と森へ行かない
どうしてなんて約束にない
きみは勝手に不機嫌になり
ぼくもつられて不機嫌だよ
きみがまた微笑むまで二日
待たなきゃならないばくは
薄斑色のマダラ
頬紅色のマダラ
薄墨染み込む麻
頬紅擦れた処女
森深く林は怪し
コンクリメダラ
いまはもうないとある森で
少年は惑星行くあてもなく
重く歩をとるぬかるむ葉音
一切の風は羽をもがれた蝶
少年の鼓動それだけが音楽
濡れた夜に宙づりぶらんこ
誰も聴いてはくれない
音楽奏で何処へ?
誰も応えない
音楽何処へ
何処へ?
視界慣れ
風の音
聴いた
緑色を
知った
木々は
動かず
繊細な
音の間
延々と
通ずる
音の路
何処?
気づけば
何処だか
其処は神殿
光の輪頂く神殿
誰も知ることはない
視界全てプラネタリウム
眼球鏡にプラネタリウム
漆黒に走る流星その軌跡
宇宙に刻印
花は出血
花は傷跡
花は瘡蓋
明滅し
少年に
伝わる
花は光線
花は恒星
花は痕跡